私の祖父は、50年以上前からペルシャ古美術を通し、日本とペルシャの 文化交流に力を尽くしてきました。紀元前からのペルシャ陶器やガラス細工を紹介する仕事に 私も携わっていました。でもここ十数年来、文化交流に代わってまったく違った交流が始まりました。イラン・イラク戦争が8年間も続き、教育と仕事を奪われたたくさんのイラン人が出稼ぎ労働者で 日本にやってきました。しかし、日本が不況になると彼らは職を失い、徐々に犯罪に手を染め、 ついには麻薬密売の道に引きずりこまれていったのです。イラン人たちが警察でお世話になると、美術の仕事とテレビのレポーターをやっていた私は、いきなり通訳の仕事に変わりました。事件が 増えるにつれ、ついに通訳が私の本業になりました。祖父の時代には文化交流が活発でしたが、私の世代では、犯罪人と警察の交流が盛んになりました。イラン人は、白いワイングラスの変わりに 今やシルクロードを渡って白い粉を運ぶようになったのです。入管、拘置所、刑務所、裁判所で10年に渡って繰り広げられる人間ドラマ。だからこそ文化を育てる大切さを痛感するようになったのです。祖父の志を継ぎ、講演会を通してペルシャの歴史・伝統・文化を伝えています。麻薬密売、テロ支援国家、悪の枢軸国、核疑惑、戦争― そんなイメージは、い・ら・ん。

 
イラン人の母とイスラエル人の父の下、テヘランに生まれ, 1972古美術商の両親と来日する。神戸の国際学校カナディアン・アカデミー、ニューヨークのファッション専門学校フレンチ・アカデミーを卒業。1988年に帰国後、NHKテレビ番組「シルクロードロマンの旅」のレポーター、ABCラジオ「旅のハーモニー」のレポーターなどを務める。
1997年以降は、主に警察署、検察庁、裁判所、入国管理局にてペルシャ語通訳、またクルドやアフガン難民の支援活動を行う。
江上波夫、井上靖らとも親交のあった祖父ラヒム・アナビアンがイラン・イスラム革命までに収集したペルシャの歴史遺産などを日本各地で展覧会を開き、また講演活動や料理教室を通して多方面でペルシャ文化を流暢な関西弁で紹介する。イランの現状について、アメリカやイスラエルでも講演活動を行う。
その他、2003年「NHKウィークリー・ステラ」にエッセイ連載。2007年、ホテル日航茨木・大阪にて共同開発のペルシャの伝統菓子「ダリア・オリジナル・デザート」を販売。
英語、ペルシャ語、ヘブライ語、関西弁の4ヶ国語を駆使する。
2013年「千夜一夜のおもてなし~ダリアのペルシャ料理①」(発行:アートダイジェスト)を出版。

「千夜一夜のおもてなし ~ ダリアのペルシャ料理」 発行 2013年

見て美しい、読んで楽しい、作って美味しい、そしてヘルシー

美しい
サフランの黄色やハーブの緑など、素材の色を活かした料理と、芸術的な テーブルセッティングで目を楽しませる。

楽しい
ペルシャの歴史、詩、習慣や料理に関するお話は、読み物としても面白い。写真は色とりどりな材料を使って思い思いに盛り付けを楽しめるように、 作る人のイマジネーションを刺激する。

美味しい
りんごのシチューやほうれん草とヨーグルト和えなど、思いもかけない材料の合体に驚愕。優しいスパイスとハーブのシンフォニーが全体をまろやかにし、微妙な味わいを作り出す。

ヘルシー
ペルシャ食文化には、何千年来伝わっている治癒力の知恵があり、何種類もの素材をバランスよく組み合わせる。驚くほど低カロリーなのにパワーが出てくる!